つい半年前まで1ドル115円台だったドル円ですが、2022年7月時点では1ドル136円と急激に円安が進んでいます。
更に先日、iPhoneやiPadなどのApple製品が大幅な値上げをするなど、円安について大きな注目が集まっています。
ドルに対して円が弱くなる、より多く払わないと交換してもらえない状況を円安と言いますが、なぜ今急激に円安が進んでいるのか、どんなメリット、デメリットが有るのか解説していきたいと思います。

目次
円安、円高とはどういう状況?
そもそも円安、円高はどういった状況なのか、おさらいしていきます。
【円安】とは「円の価値が下がること」を言い、【円高】とは「円の価値が上がること」を指します。
つまり、円の価値が上がればより少ない円でドルを買うことができ、逆に円の価値が下がればより多く円を払わないとドルを買うことが出来ないということです。
円安による日本への影響、国民への影響
ではそのような円安「円の価値が下がること」は私達の生活にどのような影響があるのか、日本という国という観点と日本国民という2つの観点から解説していきたいと思います。
私たち国民から見た円安のメリット
・ドルなどの外貨建資産を持っている場合、円換算の資産が増加する。
私たち国民から見た円安のデメリット
・外国からの製品が値上げされる。
・食料品などが値上げされる。
・海外旅行へ行きにくくなる。
このようなメリット、デメリットが挙げられます。見ていただければ分かるように、私たち一般市民が受けることの出来る恩恵は非常に小さいことが分かると思います。
特に今回挙げた円安のメリットに関しても、ドル建ての資産を持っている人自体が少なく、ほとんどの人がデメリットの部分を大きく受けているかと思います。
最近だとiPad、iPhoneが7月に入ってから大幅に値上げされたことが話題になっていました。
このように日本国民に対するメリットは非常に少なく、デメリットが少ないことがわかりました。
では、それでも円安を続けているのにはなにか理由があるのか?
日本銀行の総裁である黒田総裁は現在の円安について、むしろ日本にとって良いものだと発言していました。なぜそのように思うのか、メリット、デメリットを改めて上げていきます。
国から見たメリット
- 国外への輸出の際に為替の恩恵を受けることが出来る
- インバウンド効果(外国人観光客)の恩恵を受けやすくなる
- 国産の製品が売れるようになる
国から見たデメリット
- 海外への日本人の購買力が弱くなる、外貨獲得が難しくなる
- 国際競争力を失いかねない
このように、日本政府という立場から見ると、円安は決して悪いものでは無いという考えにも筋が通ります。
確かに、日本円で製品を製造し、外貨で製品を売る際には大きな恩恵を受けることが出来ます。
事実として、現在では半導体不足や資源不足の影響により、増産が困難と言われていたTOYOTAなどでは、過去最高益を更新するなど、多大な恩恵を受けています。
なぜ円安が進んでいるのか
そもそもなぜこんなにも急激な円安が起こってしまっているのか。
その原因は、「日本とアメリカや欧州の金利差」にあります。
国にはそれぞれ国債と呼ばれる国の発行する債権が存在します。
政府はこの国債を銀行から買うことで、お金をもらい、私達の税金の足しにしながら国を運営しています。
少し話が難しくなるので分かりやすく言うと、現在であればアメリカにお金を貸すと、「10年で3%」という利息が貰えます。一方で、日本にお金を貸すと「10年で0.25%」という利息が貰えます。
あなたはどちらにお金を預けますか?
日本を信じている人や、日本が大好きな人であれば、もしかしたら、もしかしたら日本の国債を買う人もいるかも知れません。
しかし、ほとんどの人はアメリカにお金を貸すと思います。
アメリカのドルはお金が政府の手元に集まり、日本の円は市場(私たちの手元)に残ったままという状況になります。
片方(円)は多くあって、もう片方(ドル)は少ない。需要と供給を考えれば、日本円の価値が下がり、ドルの価値があがる。
これが、主に円安の原因だと考えられています。
本当はもう少し踏み込んで解説したいのですが、長くなりすぎるので、今後分かりやすくまとめていきたいと思います。
円安はよいものなのか?
では本当に円安は日本国にとって、国民にとって本当にいいものなのか?
結論から言うと、私はそう思いません。
主な理由として
円安が悪いものである理由
- 輸出額と輸入額を比べると今の日本は輸入額のほうが大きい。
- 為替が変動しても、給料はほとんど変わらない。
- 海外旅行、海外移住がますます困難に
これらのポイントが挙げられます。
現在の日本の輸出額と輸入額を比較すると、輸出が83兆円、輸入が84兆円と言うように、輸入額が輸出額を上回っています。
更に、日本の輸出額の大きな部分を占めているTOYOTAを代表とするような自動車会社は日本以外のタイなどの東南アジアに主な生産拠点を持っています。つまり、現地の労働者への給料の支払いなどは現地の通貨で行うことになります。
そうすると、更に円安の影響を受けやすくなると考えられます。
また、円安が進むことによって外貨交換が割高になることで、海外旅行や海外移住が困難になることが考えられます。
これらのことからも、日本銀行の黒田総裁の考える「日本にとって良い円安」では無いと考えられます。
まとめ
以上、円安のメリット・デメリットについて解説しました。
日本とアメリカの金利差は広がる一方で、これから円安が更に進行する可能性が高いです。
もし家電製品などのちょっと高めの買い物を考えている方は、今のうちに買うのが得策かもしれません。