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スマホメーカーがこぞって参入
SAMSUNGを筆頭に折りたたみスマホを発売して以降、XiaomiやOPPOなどの中華スマホメーカーなどがこぞって折りたたみスマホ市場に参入してきています。
2019年後半からサムスンから初の折りたたみスマホが発表されてから約3年。最初の製品は折り目が目立ち防水性能もなし。その上通常のスマホに比べて値段は約2倍と製品としては非常に完成度の低い製品ではあったものの、未来を感じさせてくれる新製品でした。
しかし、2022年に入ってから折りたたみスマホの技術はさらに進化を続けており、OPPOから発売されている「OPPO Find N」は折り目がほとんどなく、非常に完成度の高い製品が発表されました。
ここまで折りたたみスマホが技術によって進化していいるものの、今後も折りたたみスマホが流行ることは個人的にはないと思っています。
勘違いして欲しくないのは、折りたたみスマホ自体の技術力は素晴らしいと感じている点です。
その理由を紹介してきたいと思います。
理由1:価格が高い
まず最初に上がるのは「値段が通常のスマホに比べて圧倒的に高い」と言う点です。
そもそも、折りたたみスマホのメリットは現時点では折り畳める以外の点は存在しません。
つまり、通常のスマホに対するアドバンテージは本体のサイズが少し小さくなること以外のメリットが存在しないことになります。
そのアドバンテージを受けるために、ヒンジ分の質量、製品そのものの厚さが増すことになります。そこに通常のスマホよりも5〜10万円高い価格を支払うほどのメリットはあるのか。
個人的にはとてもそこに値段に見合う魅力があるとは思えず、それはおそらくほとんどの消費者も同じだと思います。
理由2:大画面を求める需要に噛み合わない
そもそも大画面を必要する人はどんな使用方法を想定して購入するのか。
大画面スマホと似たような需要を満たしていると考えられるiPadのセールスポイントを見ればその答えが見えてくると思います。
Appleの謳い文句を見てもらえれば分かる通り、iPadなどの大画面の需要は。
- 絵を描く際の画面が欲しい
- ノートのように使える画面が欲しい
といった需要に集約されていることがわかります。この点、折りたたみスマホの画面がペンなどの先端の少し尖ったもので押すと大きく歪んでしまい、ノートとして使うにはあまりにお粗末なものになっています。
指で触る分には気にならないレベルの歪みであっても、実際にペンを使うと話は変わってきます。
今後どれだけ折りたたみスマホのディスプレイが進化したとしても、折りたたみを想定した製品を作っていく以上、ペンなどの先端の尖ったもので押した際の歪みは避けられようのない課題になっていくと思われます。
絵を描いたりノートのように文字を書く以上、このような歪むディスプレイはどれだけ夢があっても実用的に使うのは難しいです。
理由3:壊れやすい
折りたたみスマホは折りたたむ機構がある以上、従来のスマホに比べて圧倒的に壊れやすいです。
折り畳む際に何かを誤って挟んで仕舞えばすぐに画面が割れてしまう点や、防水機能がほとんど搭載されていない機種が多い点など、まだまだ従来のスマホに比べてデメリットの方が多いといった印象があります。
技術の進歩は素晴らしい
ここまで酷評してきましたが、折りたたみスマホがヒットするには通常のスマホから数千円程度の価格差で購入できるようになること、折り畳むことがこれらの売れない理由以上に便利になることが必須条件となってきます。
これらのデメリットが消えて初めて、一般の消費者の選択肢に折りたたみスマホが入ってくることになります。
今後どのような進化を遂げるのか楽しみです。